札幌ー東京間の生放送の送り回線が、INS専用回線からIP回線へ変更されました。
本線系がIP化されたことにより、
今までIP回線に対して持たれていたイメージや疑問が払拭されることになりました。
1: 音質はどうなの? 2: 遅延はどれくらい? 3: トラフィックは? 4: 回線の信頼性は?
このほどIP化で採用されたのは、IP専用の音声コーデック「APT WorldCast Horizon」です。
I/Oはアナログとデジタルの2バージョンがあり、運用に合わせて機種を選択できます。
WorldCast Horizonが採用しているアルゴリズムは、Enhanced apt-Xで低圧縮、高音質、低遅延を実現します。
オンボードでのエンコードに掛る時間は、わずか 1.9msしかかからないので、Enhanced apt-Xでのエンコードすることにより、
高音質のまま最小の遅延時間での伝送が可能となります。
*1.9msは音声圧縮を行う時間で、実際パケット化する時間は設定状況により異なります。
!! note !!
APT - Audio Processing Technology社が開発した“apt-X”アルゴリズムは、 高度な圧縮およびオーディオ伝送技術により、高音質・低遅延を実現したフォーマットであり、APTテクノロジーの搭載されたコーデック等の製品は、そのクオリティーと高い完成度から世界中で広く使用されています。
次世代圧縮アルゴリズム“Enhanced apt-X”とは、現在、世界中で高音質音声圧縮技術として知られている(Standard)apt-X圧縮方式の後継フォーマットです。
apt-Xの 16bitデジタルオーディオに加えEnhanced apt-Xでは16bit、20bit、24bitのデジタルオーディオを4分の1に圧縮して音声伝送を可能にします。
定評のあるローディレイ処理も強化されエンコード/デコードの処理時間も最短1.9msと高速化されました。 (圧縮チップ内での計測。実際の伝送では環境により数値は変動します)
また、ISDNだけでなくIPネットワークを使った音声伝送に対応した新製品を開発いたしました。
◆ IP化することによるメリット
1:高音質での伝送が可能になる。
INS回線 4B接続 15kHzステレオ伝送をIP化した場合、IP伝送レートを388kbpsで伝送できるので、0.5M契約であればまだ少し余裕がある。
さらにINS回線の6B接続 22.5kHzステレオ伝送同等の設定をしても、IP伝送レートを483kbpsで伝送が可能なので、0.5M契約の中で収まってしまいます。
そのため、IP化することにより高音質での伝送も可能になります。
※ IP伝送レートは、パケットサイズの設定で変わります。 パケットサイズを減らすとディレイが増えますが、データ落ちしにくくなります。
2:落雷などの被害を受けない。
光回線を使用するIP伝送では、これまでのメタル線と違い、回線を通した落雷による被害を受けなくなります。
3:マルチキャストができる。
「1:複数」のマルチキャスト運用ができる。
4:運用コストの削減。
INS回線の場合、拠点間の距離により料金が変わってくるが、IP化した場合は拠点間の固定費用になり、コストの削減が可能になる場合があります。
◆ 札幌ー東京間のIP化で使用した回線
今回使用したIP回線はNTTコミュニケーションズの広域イーサネットサービス「e-VLAN 0.5Mタイプ」です。
専用線のような扱いなので、NTTコミュニケーションズから固定IPアドレスを割り振られることはありません。
IPアドレスは利用者側で管理することができるので、機器間の接続管理や増設が簡単に行えます。
イメージとしては、社内のハブを経由して機器が接続されている状態なので、あたかもWorldCast Horizon同士が直接接続されている様です。
回線速度に関してはベストエフォートではなく速度保証なので、0.5Mは確実に保証されています。
もちろん回線トラフィックによる回線断などに悩まされることはありません。
遅延時間の実測値は35msで、これまでのINS専用線と比べてもほとんど差が出ていません。
◆ IP 音声コーデック
IP専用モデル WorldCast Horizon以外にもIP対応モデルWorldCast Eclipse、Equinox、Meridian、WorldNet Oslo、Systembase C500ipなど用途に合わせた機種があります。
Audio Processing Technology 社 WorldCast Eclipse
ISDN(TA) + IP + X.21
apt-Xアルゴリズムに加えオプションでマルチアルゴリズムに対応するISDN内蔵TA, IP, X.21ポートを搭載した4分の1圧縮の低遅延音声コーデックです。
HC7000, Prima, ScoopStudio, Zephyr などとの通信が可能です。
(PDF) Eclipse 接続互換表
内蔵TAはオプションで日立バルクに対応し、NB-128A/NB-384A,NB-64MDとの通信ができます。
Audio Processing Technology 社 WorldCast Equinox MPEG
ISDN(TA) + IP + X.21
MPEGアルゴリズムとEnhanced apt-Xアルゴリズムを標準搭載した
ISDN内蔵TA, IP, X.21ポートを搭載した4分の1圧縮の低遅延音声コーデックです。
IPポートはユニキャスト/マルチキャストのストリーム伝送ができ、安定したIP回線を使用することでISDN伝送と遜色のない低遅延の伝送が可能です。
Audio Processing Technology 社 WorldCast Meridian
IP + X.21
apt-Xアルゴリズムに加えオプションでマルチアルゴリズムに対応するX.21とIPポートを搭載した、4分の1圧縮の低遅延音声コーデックです。
IPポートはユニキャスト/マルチキャストのストリーム伝送が可能です。
搭載されたX.21ポートはIP回線のバックアップとして利用できます。
Audio Processing Technology 社 WorldNet Oslo
T-1 + IP + X.21
モジュール式ユニットを採用し用途に応じて最大28chの音声を伝送可能な低遅延マルチチャンネル音声コーデックで、同期の取れた5.1サラウンドの伝送が可能です。
IP, T1, X.21のトランスポート・モジュールは2重化に対応し、安全に音声ストリーム伝送をすることができます。
Oslo モジュール一覧
Systembase 社 C500 ip
ISDN(TA) + IP + X.21
C-500ipシリーズは低遅延音声圧縮フォーマットapt-Xを搭載し、
IPポートが標準装備された音声コーデックです。
IPモジュールはFECを採用し、IP伝送の信頼性を高めています。
IP化についてご質問がございましたら、弊社までご連絡ください。 Tel: 03-3553-8061 http://www.technohouse.co.jp/contact/index.html
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